穴鈴
食卓に、このようなものが転がっていた。
喜々として取り上げると中は空っぽ…非っ常ぉに腹が立ち、燃えや
すいように八つ裂きにしてやろうか蝋人形にしてやろうかぁ!
と、憤慨した。むきぃっ。
っきぃっ!
が、次の瞬間。
箱を、改めて憎しみ…肉しみを込めて睨んだその瞬間!
わたしの心に、ある疑問が生まれた…。そしてそれが荒ぶる感情を
忘却の彼方へと昇華させたのであった。
その疑問とは。
それは。
「彼の階級はなんであったか」ということ。
………。
分かるだろうか?分かってくれるだろうか…?
少佐かい?
少佐なのかい、おまいさん。